機能開発研究グループ

研究室一覧へ

ニュースリリース一覧を見る

研究概要

植物の生産性向上に関わる遺伝子を探索

本研究チームでは植物の量的な向上に関わる生理機能を持つ遺伝子、栽培環境の影響を最小限にして最大限の生産性を発揮できるような新機能の付与に関連する遺伝子の探索を行います。モデル植物シロイヌナズナの遺伝子破壊変異体や遺伝子過剰発現型のトランスジェニック植物を用いて逆遺伝学的方法で遺伝子機能を解析します。研究対象は主として代謝に関わる葉緑体構成遺伝子、環境変化、刺激に応答して機能する遺伝子です。新規遺伝子の探索にはゲノム情報、トランスクリプトーム、メタボローム解析技術を利用します。組織特異的発現、植物ホルモンや環境刺激による誘導などの遺伝子発現調節に関わる制御因子、シグナル伝達因子を解析します。

研究内容

  1. 環境ストレス応答に関わる制御因子、シグナル伝達因子の探索と解析。
  2. 環境ストレス耐性に関与する遺伝子の機能解析と利用。
  3. 逆遺伝学および比較ゲノム解析に基づいた植物の生産性と関わる遺伝子の探索と利用。

研究成果

  1. 乾燥ストレスやABAによる制御機構を解明するために、転写因子およびシグナル伝達因子に焦点を絞って研究を行った。特に、AP2、NAC、bZIP 型転写因子やSnRK2, MAP キナーゼファミリーについて、その機能やシグナル伝達機構を解析した。
  2. 乾燥ストレスやABA 誘導性の遺伝子に関して機能解析を行った。特にABA の分解酵素遺伝子およびカルシウム結合タンパク質の機能解析や、メタボロミクスを用いた手法によって、アミノ酸、糖、二次代謝産物の乾燥ストレスに対する応答に関して、代謝産物の蓄積量の変化と代謝産物間の相互関係の双方から解析した。
  3. 比較ゲノム解析による有用遺伝子単離を目指して、ダイズの完全長cDNAライブラリーを作成し、リソースの整備を行った。また、40000個のダイズ完全長cDNA クローンについてシーケンス解析を進めた。
Fig.1 The outline of research activities in Gene Discovery Research Team
Fig.2 The CaMs-MKK3-MPK8 pathway for ROS homeostasis under mechanical wounding. After a plant is wounded, direct binding and phosphorylation, which are two responses that follow the initial emergency response, converge at MPK8 to monitor or reduce the level of ROS that protect the plant from pathogens but can damage healthy tissue.
Fig.3 アブシジン酸(ABA)のシグナル伝達機構